「東洋医学」は伝統医学

東洋医学とは

東洋医学とは、東アジアを発祥とする伝統医学のことです。  
 
東アジアには、日本や中国、韓国などの国々が含まれています。  
 
それぞれの国や地域には、異なる文化や風土が存在し、その国・地域の特徴によって、長い年月をかけて独自の発達をした医学体系は、伝統医学と呼ばれます。  
 
日本の伝統医学も、古くは中国から伝来しましたが、独自の発展をとげて、日本特有の伝統医学になりました。   
  
ですので「東洋医学」という言葉は、   
広い意味では、東アジアの国々である日本・中国・韓国を含めた、各国の伝統医学を意味しています。  
 
日本においては、中国・韓国の伝統医学を中医学・韓医学と呼ぶことで区別し、日本の伝統医学のみを東洋医学と呼ぶ場合もあります。

 

現代医学 と 東洋医学 の比較

現代医学東洋医学は、共に人を治すという目的を持ちながら、その理論や治療法は大きく異なります

現代医学

「現代医学」は、実証的分析的な医学です。

解剖学生理学など、実証と研究による学問に基づき、科学的に人体を捉えます。
また身体の異常は、どの部分にどのような異常があるかを分析的に原因を究明し、その原因を除去することによって治癒を目指します。

近年の現代医学では、特にエビデンス(科学的根拠)の有無が重要になっています。
エビデンスは、病因の特定・治療方法の選択の判断基準となり、第三者への説明を可能とします。

現代医学は、病院やクリニックで受ける事ができる、もっとも普及した標準的な医療となっています。

東洋医学

「東洋医学」概念的総合的な医学です。

人体の捉え方は、現代医学の解剖学・生理学とは異なります。

東洋医学での人体を構成する臓器・組織は、実際に存在するモノとは異なり、あくまで、「東洋医学上」における臓器・組織です。

これらは「臓腑」「気血津液」と呼ばれますが、その存在や機能は「東洋医学上」の概念であり、その存在は、実在するモノ、しないモノもあります。
また機能についても、科学的に事実を確認できるモノ、できないモノがあります。

しかし、東洋医学では、それらの「臓腑」「気血津液」の存在や機能は、相互に関連しており、人体を一つの有機体と捉えます。

身体の異常については、東洋医学独特の診察と理論によって、異常の有無を判断します。

異常といっても、何か特定の原因よって異常が起きる、という考えではありません。
特定の原因によって、全身のバランスの崩れ、その結果として身体に異常が起こる、と考えます

その為、治療の方針についても、崩れた全身のバランスを整える、という観点から行われます。

治療方法は鍼や灸、漢方薬などがありますが、その中心になるのは「補瀉(ホシャ)」という考え方です。

この「補瀉」は治療をする上での方法論であり、「臓腑」「気血津液」の働き・作用を補う・瀉す(除く・移す)ことで、全身のバランスを整えて、全身状態や疾患の治癒の目指します。

東洋医学は、鍼灸院や漢方薬局、東洋系整体院で受ける事ができます。しかし、治療の効果・質施設や治療者によって大きく異なります

 

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